Professor Graham Dickerson's
ミュージック・セラピーワークショップ4日目






 全プログラムが終了しました。4日目は、活動のふり返りや自分にとって受講した意味づけを行うなどのまとめを行う活動のようでした。
 4日目の簡単な活動内容と参加した教員や学生の感想をご紹介いたします。


4日目(8月9日)の記録

 午前中は、まず始めにセラピストとしてどのようなことに配慮するのか、また、セラピストになるための専門的な訓練のプロセスについての講義が行われた。その後のエクササイズでは、金属製の楽器と、木製の楽器を使い、それぞれの特徴を意識しながら、音とリズムでのコミュニケーションを行った。次に声を出すトレーニングを行った。ディッカーソン先生が円の真ん中に見えない種を置き、それを水でも太陽でもなく、みなの声で育てることをイメージしながら、声を合わせていった。

 昼休みをはさみ、ディスカッションの時間がもたれた。対応が難しい子どもとかかわるとき、音楽セラピーでの自分の経験をどのようにいかせるかを話し合った。そして最後に、今回のワークショップの経験が自分にとってどのようなものであったか、感じたことを率直に全員で話し合い、4日間の講義を終えた。




 今日のミュージック・セラピー4日目では、今までセラピーを体験して感じたこと、思ったことをグループで話し合いました。音楽を通じて、今まで話をしたことがない人でも、一緒に楽器を叩いたり、一人ひとりの奏でる音がひとつの音楽になったり、一緒に笑ったり、楽しんだりしながら同じ時間を一緒に過ごしました。音楽は人と人との「橋」なのではないかと、強く感じました。







保育士コース
古屋真美子










保幼コース
大山義弘


 
 私は幼い頃から楽器を習っていたので、Dickerson先生から「自由に演奏してみてください」といわれた時に、拍子や曲調にとらわれてしまい、型にはまった音楽しかできませんでした。この点で音楽セラピーは誰にでも自由に、ありのままを表現できる、新鮮な学問だと思いました。


  また、日常生活でも自分と異なったタイプの人と話さねばならないとき、いきなり対話するのではなく、楽器で会話してから言葉を交わすようにしたら、コミュニケーションがとりやすいのではないかと思いました。
 4日間ありがとうございました。

  




 「心地良い疲労感」というものを、味わって過ごした4日間だった。



  この空間では私が私でいることでよいのだということを思い、それはグラハム・ディッカーソンのもつ人間性から伝わってきた。つまりセラピーを受ける側にしっかりなれたということを、それを許される心地良い学問の提供の仕方とは…ということを、少し学べたような気がする。では、自分で日頃行っている現場で、自分はどうなのか。提供する側の人間も、このように提供される側になる場に身をおき、自分自身の振り返りの時間を作ることを忘れてはいけないと思った。
 学生達のやわらかい心と頭に、いつものことながら感心した日々でもあった。伝えていきたいことがたくさんあるように思う。










中目ますみ

(本校教員)








諸井泰子
(本校教員)


 
 4日間のワークショップを通して「待つこと」の改めて感じ、学んだように思う。「待つこと」によって相手を知るきっかけができ、自分にも相手を受け入れる心が生まれてくるように思えた。学生の姿からは、彼等の知っている、また経験してきた音楽とは違う面からのアプローチであったと思うが、戸惑いよりも、集中力と積極性が見られたことが意外であり、私にとっての収穫であった。



  楽譜のない、その場で生まれてくる「音楽」「音」に耳を傾けることのできた4日間であったろう。そして自分と他者という関わりを考えることができた時間であったろうと思う。

  






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授業記録1日目

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授業記録3日目




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